明日香・小山田遺跡:溝、埋め戻し保存へ 公開も視野
【毎日新聞】 2015/02/05 15:00(最終更新 02/05 15:01)
7世紀中ごろとみられる巨大な石張りの溝が確認された奈良県明日香村の小山田(こやまだ)遺跡について、
奈良県教委は、溝をいったん埋め戻した上で保存する方針を固めた。溝は県立明日香養護学校の教室棟5棟の
うち、1棟の建て替え工事に伴って見つかった。県教委はその1棟を当初計画より北側にずらして建設し、遺構を
保存した上で、国史跡指定を目指して将来的な活用策を検討する。
石張りの溝の発見は先月15日、県立橿原考古学研究所が発表した。東西方向に長さ約48メートル、幅は最上部で
約7メートルある未知の遺構で、橿考研は大型方墳の濠(ほり)と推測。舒明(じょめい)天皇の改葬前の
初葬地、あるいは蘇我蝦夷(そがのえみし)の墓などの可能性が指摘されている。
現場には、1966年の養護学校開校当初に建てられた教室棟1棟(鉄筋コンクリート平屋建て約440平方メートル)が
あった。耐震診断で強度不足と判明したために撤去し、昨年11月から橿考研が発掘調査をしていたところ、溝を
確認した。
県教委は教育活動が続いている事情を考慮し、遺構に砂をかぶせて保護した上で埋め戻す方針。一方、
考古学上、重要な発見であることを踏まえ、将来の公開なども視野に校舎の建設位置をずらすことにした。
県教委幹部は「今後は校内や周辺で発掘調査をするなどし、遺跡の範囲や特徴の調査を進める。史跡指定に
向けた保存活用方針を検討する」としている。【松本博子】
ソース:
http://mainichi.jp/feature/news/20150205k0000e040214000c.html 画像:
http://mainichi.jp/graph/2015/02/05//20150205k0000e040214000c/image/001.jpg (奈良県立明日香養護学校の建て替え工事現場から見つかった巨大な石張り溝=奈良県明日香村で2014年12月
25日、本社ヘリから山田尚弘撮影)
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