日本ケンタッキー・フライド・チキン(以下、ケンタッキー)は、社名にもある「チキン(鶏肉)」がウリだ。
それなのに、鶏肉ではなく牛肉と豚肉を使った、まさかの新商品に打って出る。
同社が2月5日に投入するのは、「ビストロ風ハンバーグサンド」。ハンバーグを使用した
サンドの販売は、ケンタッキーとして初めてとなる。
このサンドは、スチームオーブンで焼き上げた肉厚のハンバーグにデミグラスソースをかけ、
レタスと一緒にバンズで挟んだ、ボリューム重視の商品。全国1163店のうち、調理設備が
整っている849店で提供する。
販売期間は2月末までをメドとしているが、数量限定のため、売り切れしだい終了する。
■ ハンバーグという"新領域"
価格は単品で490円(税込み、以下同)。そのほか、主力商品のオリジナルチキンや
チキンフィレサンドなどとセットにした「バラエティサンドパック」(1290円)も販売する。
チキンを主力とするケンタッキーが、あえてハンバーグという“新たな領域”に
足を踏み入れたのはなぜか。その理由の1つが新規客の開拓だ。
ケンタッキーの直営既存店の客数は、2010年度に前期比3.7%増を達成して以来、
2011年度から2013年度にかけて3年連続で前年割れの状況だった。2014年度こそ4〜12月が
前年同期比1.1%増と客数減に歯止めがかかりつつあるが、
「新規客をリピーターにできていない状況が続いている」
(ケンタッキーを展開する日本KFCホールディングスの近藤正樹社長)。
これまでと同じことをしていては、客足は底ばいのまま。そんな思いを抱く近藤社長が、開発部隊から
「ハンバーグで勝負したい」と懇願されたのは昨年春のこと。
同年4月に社長に就任したばかりの近藤氏も、「今までのケンタッキーにない商品ができるなら、
いいのではないか」と最初は思った。
しかし、社内からは「チキンを売りにしてきたケンタッキーが、なぜハンバーグを売るのか」
という批判的な声が上がった。近藤社長も三菱商事から移籍してきたばかりで、
そうした声に戸惑いも感じたという。それでも、「ケンタッキーに来たことのないお客さんを
店に迎え入れたい」との思いが強かった近藤社長は昨年夏、開発陣にゴーサインを出した。
■ 「開発期間の短縮」が課題だった
結果的に最初の構想から約1年で商品化にこぎ着けたわけだが、この“1年”という期間にも
大きな意味がある。これまでケンタッキーが新商品の開発にかけてきた期間は、
平均すると1年半程度。ロングセラーとなっている「レッドホットチキン」に至っては
2年の歳月を要した。
いい商品を出すために時間をかけるのは大事なことだが、消費者のニーズが
目まぐるしく変わる時代となり、開発期間の短縮はケンタッキーの課題だった。
その点においても、今回の新サンドを1年で発売できたことは課題克服への第一歩ともいえる。
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◆ビストロ風ハンバーグサンド(税込490円)
http://amd.c.yimg.jp/im_sigga6NdJBwgfCIkUJCpWwaCQg---x211-y300-q90/amd/20150124-00058803-toyo-000-4-view.jpg 東洋経済オンライン 1月24日 6時0分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150124-00058803-toyo-bus_all