更新日:2015年1月16日
パリの風刺新聞社『シャルリー・エブド』などが襲撃されたフランスの連続テロ事件に関連し
て、フランス司法当局は14日、テロ行為を賞賛する言動をしたなどの理由で、事件後に54人
を逮捕したと発表した。『シャルリー・エブド』のイスラム風刺が支持される一方で、こうした取
り締まりが行われていることに対し、フランス国内では、「言論の自由のダブルスタンダード
だ」などとする批判的な意見も出ているという。
◆人気コメディアンも逮捕
英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)によると、フランス司法当局は先週のテロ攻撃後、ヘイ
トスピーチを行ったり、テロ行為を賞賛した者に対する取り締まりを強化するよう検察に新た
に命じ、それによって54人が逮捕されたと発表した。その中には、人気コメディアンのデュド
ネ・ムバラ・ムバラ氏のほか、未成年や「酔った弾みで口が滑った」者まで含まれているとい
う。
デュドネ氏は、最初に攻撃された『シャルリー・エブド』と、ユダヤ食品店を襲って4人を射殺
したアメディ・クリバリ容疑者の名前をもじり、「俺は今、シャルリー・クリバリな気分だ」と
Facebookに投稿。これが当局によって、「反ユダヤ主義的」なヘイトスピーチであり、テロ行
為を賞賛したと受け止められた。ちなみに、「シャルリー・クリバリ」のフレーズは、全仏で行わ
れている『シャルリー・エブド』の犠牲者を悼む集会などで掲げられる合言葉、「私はシャルリ
ー(Je suis Charlie)」のパロディでもあるようだ。
デュドネ氏は若者を中心に人気を集めるアフリカ系フランス人のコメディアンで、きわどい
政治ネタを得意としている。特に「反ユダヤ的」なネタが多く、過去にも何度か今回と同様の
逮捕歴があるという(FT)。
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引用元:ニュースフィア
http://newsphere.jp/world-report/20150116-5/