ソース 日刊スポーツ [2015年1月6日8時14分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20150106-1418016.html 仕事始めの5日、永田町も動き始めた。明日7日告示の民主党代表選(18日投票)は、
昨年末の出馬表明翌日に左目の網膜剥離と診断され、
入院していた岡田克也代表代行(61)が、「浦島太郎のようだ」とボヤきながら、戦線復帰した。活動が制限される中、
発信力がある蓮舫元行政刷新担当相(47)の支援を取り付けた。「軍師蓮舫」の動きが戦いを左右する可能性もある。
正月をはさみ、10日間の入院を終えた岡田氏は、普段はかけない眼鏡姿で「浦島太郎のようになっている」と話した。
出馬表明翌日の先月26日に網膜剥離と診断され、即日入院。退院したが、手術した左目は、まだぼやけた状態という。
手術後3日間は下向きで寝なければならず、病室で支持要請の電話をかけ始めたのは、年明けだった。
「どうしても無理をしてしまうタイプ。衆院選で無理をしすぎたのが(病の)理由」と分析。出遅れは否めないが
「できることを全力でやる」と、心機一転を強調した。病室のベッドで「どうしても代表にならなくてはという思いが強まった。
党再生のため、誰がふさわしいか、しっかり訴えていきたい」と話した。
治療の一環で目の中に注入したガスがまだ残り、気圧が変化する飛行機の移動ができない。地方遊説の一部は不参加の見通しだが、
この日、新たな「助っ人」を獲得した。代表選出馬を断念した蓮舫元行政刷新担当相だ。岡田氏は、蓮舫氏の出馬断念後、
支援を要請した。5日、事務所を訪れ、「どのような役割でも担いたい」と支援を取り付けた。「選対がパワーアップする。
重要な役割を果たしていただく」と軍師のごとく、戦局への大きな期待を示した。
良くも悪くも発信力があり、一部で出馬待望論もあった蓮舫氏。長妻昭元厚労相にも支援を要請されたが、
「岡田さんが党の安定再建のリーダーに最もふさわしい」と述べた。勝敗の鍵を握る党員・サポーター票が、
総数760ポイントの4割を超える354ポイントで、国会議員票(264ポイント)も上回る中、
岡田氏不在の地方遊説で蓮舫氏が「代役」で発信役を担う可能性もある。
7日の告示へ、細野豪志元幹事長や長妻氏も準備を進めた。崖っぷちの野党第1党の生き残りがかかった戦いが
、いよいよ始まる。【中山知子】
◆網膜剥離 眼球の内側にある網膜という膜が剥がれ視力が低下する。
カメラのフィルムに当たる網膜が眼底から剥がれてくる重大な疾患で、
進行すると失明の危険性もある。痛みを伴わないため気付きにくい。初期には、目の前に虫が飛んでいるように見える、
飛蚊(ひぶん)症と呼ばれる現象があらわれる。