(以下抜粋)
息子の嫁は料理研究家だが、そのイタリアンの
美味(おい)しい手料理にあずかったことは残念ながらまだ数回
しかない。軽井沢で、確か家族そろったとき、畑でとれた野菜で
美味しいサラダと煮込み料理を作ってもらったのと、熊本で
雑穀のスープをごちそうになったぐらいだが、その時感じたのは、
サラダとはいえ、さすがにプロの味だなという印象だった。
以前ある企業の入社試験で、「カレーライスを作る手順を書け」
という問題があったのを覚えているが、なかなかユニークな設問
で、まずごはんを炊くのか、ジャガイモの皮をむいてゆでるのか、
肉を切るのか、それを迷ったり、間違えたりすると、
すぐわかるように鉛筆でなくボールペンで答えを書かせるという
ものだった。賢くない人は何回も消すからすぐバレる。
手順がいいかどうかは、すべての仕事、業務のいちばん基本
となるところで、それがもたつく者は、だいたいどんな仕事を
任せてもうまくいくはずがないのであって、そういう意味で、
この問題は、私が知る入社試験の問題の中でも秀逸のものだと
思う。
(以上抜粋)
産経新聞 2014.11.30 13:00
http://www.sankei.com/life/news/141130/lif1411300022-n1.html