17日の“GDPショック”で東京株式市場は大暴落。さすがに消費増税賛成派も黙らざるを得なくなった。
民間予測をはるかに下回る数値に、永田町界隈では「年率マイナス1.6%は、
安倍政権の“演出”じゃないの」と不穏な噂も飛び交っている。
7−9月期の実質GDPの民間予測は平均でプラス2.4%だったが、ふたを開けてみれば2期連続のマイナス成長。
世間のムードは一気に「とても増税なんて」に流れてしまった。きょうにも増税先送りを表明する安倍首相にすれば、
都合のいい展開ともいえる。民間の予測通りだったら、先送りする必要がなくなるからだ。
「GDPショックで自己チュー解散のおぜん立てが整ったわけですが、あくまで、
正確性に欠ける1次速報です。来月8日に2次速報が発表されますが、そこで上方修正されれば、
株価も上昇するでしょうし、14日に予定されている投票前に有権者にアピールできます。
『安倍政権はそれを狙っているんじゃないか』なんてうがった見方をする市場関係者も少なくありません」(経済ジャーナリスト・岩波拓哉氏)
1次速報がアテにならないのは、言うまでもない。有名なのは09年7―9月期の実質GDPで、
1次速報が4.8%で、2次速報は1.3%に下方修正、確報がマイナス1.9%。6.7ポイントもの開きが出た。
「GDPの速報値は、報告ベースである『民間設備投資』の数字をいじれば、
カンタンに“手心”を加えられます。安倍首相が昨年秋に消費税8%を決めた時を見ても分かる。
4−6月期の1次速報は2.6%、2次速報で3.8%に上方修正され、
景気回復を演出して消費増税が決定された。その後発表された改定値は1.1%と、
半分以下まで凋落。“かさ上げ”したことは明々白々ですよ」(経済評論家・菊池英博氏)
数字のトリックにだまされてはいけない。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155063/ 予想外数値に“演出”の声も GDPショック「仕掛けられた罠
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