不明の住職が仲介、勝手に土地売却…男性ら提訴
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141112-OYT1T50031.html 読売新聞 2014年11月12日 11時46分
承諾もないのに土地の移転登記が行われたとして、長野市の90歳代男性ら
3人が11日、土地を購入した長野市の男性ら2人に対し、所有権移転登記の
抹消などの手続きをするよう求める訴訟を長野地裁に起こした。
訴状などによると、土地は90歳代男性が所有していたものと、妻と息子が
共同で所有していたもの。売却の意思がないのに、2011年11月から13
年5月までに、3人が檀家(だんか)になっている寺の住職を介して売却され
たと主張。売却代金の約9000万円は3人に支払われていないという。
土地を買った長野市の男性は「不動産会社を通して買っただけ」としている。
一方、別の檀家らによると、住職は行方が分からなくなっており、庫裏の建
て替え費用として檀家からの寄付金のうち約7000万円がなくなっていると
いう。
建て替えは09年に住職が提案。工事費は総額約1億円で、約140のうち
90の檀家が寄付した。工事業者から今年8月上旬、「契約金が納められてい
ない」と檀家総代に連絡があり、発覚した。総代が弁護士を通じて寺の口座を
調べたところ、ほとんど金が残っていなかったという。
檀家らは住職を刑事告訴することを検討している。