イラン核協議の外相会合、進展なし―最終期限は20日 - WSJ
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303484504580028083772765658 ウォールストリートジャーナル 2014 年 7 月 14 日 10:49 JST
【ウィーン】ウィーンで行われているイランの核開発をめぐる同国と米欧な
ど6カ国との最終合意に向けた協議は13日、外相級に格上げされ集中的に審議さ
れたが、進展をみないまま終わった。20日が最終合意の期限に設定されている
が、欧州の外相らによれば、イランと6カ国との間にはいまだ大きな相違が残っ
ている。
欧州の外相らは、この日の話し合いは有益だったとしながらも、イランが合
意に必要な行動をとるかどうか選ばなければならないと述べ、ボールはイラン
側にあるとの立場を示した。へイグ英外相は、「現時点では交渉には何の変化
もない」と述べ、ウラン濃縮プログラムの継続を主張するイランと、濃縮活動
の縮小を要求する米欧との溝は大きいと指摘した。
このため20日までに最終合意にはこぎつけられないのではないかとの見方が
高まっている。米国は、実質的な進展があれば合意の期限は延長されるだろう
としている。シュタインマイヤー独外相は、期限内に合意が成立するかどうか
予想できないとした上で、「国際的な協力への道をたどるのか、孤立を続けた
いのか、決めるのはイラン側だ」と述べた。
ケリー米国務長官とザリフ・イラン外相は13日遅くに個別に会談した。ザリ
フ外相は会談後、「双方の主張の相違を埋める方策を検討した」と述べた。同
外相は、同国は本格的な核プログラムを持つべきだとしながらも、平和的に懸
念や疑念を解消する必要があると語った。
米政府高官は12日夜、最終合意ではイランのウラン濃縮活動は10年以上にわ
たって査察や検証を受けながら極めて抑制されたものにする必要があるとの見
解を明らかにした。
これに対しイラン当局者は、同国の核プログラムに対する規制を2、3年間に
とどめることを要求している。あるイランの外交官は、交渉が行き詰まってい
るのは米国の姿勢が硬直的なためだと批判した。
http://si.wsj.net/public/resources/images/WO-AS991_IRANTA_G_20140713171357.jpg 写真:イランのザリフ外相(手前)、ケリー米国務長官(右端) Jim Boug/Press Pool