六本木ヒルズと、東京ミッドタウン
六本木ヒルズには「毛利庭園」という、ちんまりした日本式庭園がある。
これは、以前この地にあった毛利家の上屋敷の名残である。毛利家は西国の大大名だった経緯から、
(江戸城からみて)西南方向に多くの土地を与えられていたが、六本木ヒルズも、元を正せばその一つ。
さて、先述の毛利家は、ほかにも、日比谷公園や高輪、世田谷などに屋敷地を持っていた。
たとえば世田谷に「松陰神社」という吉田松陰を祀った神社があるが、これなども毛利家の土地であった。
安政の大獄で処刑された吉田松陰は、当時国事犯の埋葬地だった、千住宿刑場(小塚原)に葬られた。
しかし高杉晋作など、弟子らはこれを嫌って埋葬しなおした。…
…それは兎も角、六本木には、(後に六本木ヒルズになる)毛利家上屋敷のほか、道を隔てて十分ほどのところに、
下屋敷もあった。後にその地は国有地(防衛庁)のものになるが、これもやはりバブリーなころ、再開発の話が出てくる。
80年代に流行した「遷都論」では、東京の官公庁を地方移転させ、跡地を都市再開発に活用しよう、
というアイデアが出てくるが、防衛庁六本木庁舎も、その流れに乗って退出。跡地は三井不動産に払い下げられた。…
ttp://gelt.blog25.fc2.com/?mode=m&no=187 (より抜粋)