韓国の旅客船沈没事故で、海洋警察は、事故が起きたとき最初に現場に到着した警備艇から撮
影した新たな映像を公開するとともに、救助隊員らが取材に応じ、船体が大きく傾いていたた
めに中に入っての救助はできなかったと説明しました。
今月16日に旅客船セウォル号が沈没した事故では、これまでに修学旅行中だった高校生など
189人の死亡が確認され、今なお113人の安否が分かっていません。
当日、警備艇で最初に現場に到着した救助隊員が携帯電話で撮影した映像が28日、新たに公
開され、午前9時半すぎに到着したときにはすでに船体が45度ほど傾いていることが分かり
ます。
その後、隊員らが警備艇からゴムボートに乗り移ってセウォル号に向かったほか、ヘリコプ
ター2機も上空に到着して救助活動に当たった様子が映っていますが、甲板などに乗客の姿は
ほとんど確認できません。
9時46分の映像では、後に逮捕された旅客船の船長が、隊員の手を借りて船から脱出する様
子が捉えられていました。
また、この映像公開に合わせて、警備艇に乗っていた隊員らがチンドで記者団の取材に応じま
した。
それによりますと、現場に到着したとき、隊員らはスピーカーを使って乗客に船から脱出する
よう呼びかけましたが、すでに船体が大きく傾いていたため、中に入っての救助はできなかっ
たということです。
そして、セウォル号の船長や乗組員を救助したことについては、「緊迫した状況で、乗客との
区別はつかなかった」と説明しました。
(略)
NHK:
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140428/k10014092881000.html