珍島(チンド)(韓国南西部)=加藤達也】多数の船がひしめく海上には、鼻を突く油の臭いが漂っていた。
19日に訪れた旅客船「セウォル号」の沈没現場。
「無事発見」の知らせを願う安否不明者の家族の希望を背に、韓国海洋警察のダイバーたちは疲労をにじませながら必死の捜索を続けていた。
【フォト】捜索救難活動を展開する韓国海洋警察
http://www.iza.ne.jp/kiji/world/photos/140419/wor14041922030029-p1.html 沈没した海域は珍島から南西に約20キロ。記者が乗った全長約15メートルの釣り船は午前7時50分、珍島の小漁港、西望(ソマン)を出港した。
中小の島々の間を縫うように進みながら、暗礁が潜む海域であることを実感する。
うねりは想像以上に高く、風も強い。陸の気温は11度だったが、釣り船の船長は「風もあるし、体感温度は7、8度以下だろう」と話した。
出港から約1時間後、海上に巨大なクモの足のような物体が姿を現した。
船体引き揚げに備えて投入された巨大クレーンだ。現時点では作業開始のメドは立っていない。
さらに進むと、強い油の臭いが鼻を突いた。甲板に出ると、沈没地点を示す大きなエアバッグのような形をした黄色いブイが見えた。
おびただしい数の艦船が目に入る。
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