福井県は13日、県内の養豚場1戸で豚約120頭が「豚流行性下痢(PED)」に感染した疑いがあると発表した。
うち2頭が12日に死んだという。
人に感染する恐れはない。
県生産振興課によると、11日に数頭の子豚が下痢の症状を示した。
12日朝には子豚2頭が死に、同じ棟で過ごす子豚、母豚に下痢や嘔吐(おうと)の症状が広がっていたため、経営者が県に連絡した。
同日、家畜保健衛生所の獣医師2人が訪れ、遺伝子検査を実施したところ、陽性反応が出た。
現在、確定診断のための検査を行っている。
この養豚場は約600頭を飼育しているが、症状が出たのは5棟のうち1棟のみだった。
県はこの養豚場に対し、豚舎と出入りする車両の消毒を徹底し、豚が完治するまでの間、出荷の自粛を要請した。
完治後は通常通り出荷できる。
県内のほかの養豚場7戸や関係者には、車両の消毒など衛生対策の徹底を呼び掛けた。
県はPEDの疑い事例があった養豚場を公表していない。
PEDは家畜伝染病予防法の届出伝染病。
法定伝染病の口蹄(こうてい)疫や鳥インフルエンザと違い、殺処分の必要はない。
2013年10月に7年ぶりに国内で発生し、4月11日までに25県287農場の25万4千頭で発生が確認されている。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/economics/49767.html