★県境産廃、全面撤去 汚染土壌など浄化処理へ
国内最大規模とされる岩手・青森県境の産業廃棄物不法投棄問題で、岩手県側の産廃約35万
8000トンの撤去が26日午前、完了した。昨年12月に搬出を終えた青森側と合わせ計
約150万トンすべてが撤去され、県の行政代執行による撤去開始から約10年で県境産廃
問題は大きな節目を迎えた。両県は今後、有害物質に汚染された土壌や地下水の浄化処理を進める。
26日は現場で最終搬出式が行われ、達増知事が「失われた環境を取り戻し、地域の期待に
応えるため引きつづき土壌の浄化などの対策を進めていく」とあいさつ。最後の産廃約36
トンが大型トラック4台に積まれて、県内外のセメント工場や廃棄物処理施設に向かって出発した。
産廃は、青森県と埼玉県の産廃処理業者によって不法投棄された。岩手県によると、不法投棄は
1998〜99年に発覚。二戸市の約16ヘクタール、青森県田子(たっこ)町の約11ヘクタールの
原野で見つかり、両県は2004年から行政代執行で撤去を進めた。当初は12年度中にも撤去を
終了させる方針だったが、東日本大震災で産廃受け入れ先の大船渡市のセメント工場が被災する
などしたため予定が大幅に遅れたという。
現場の土壌からは産廃由来の揮発性有機化合物や重金属が検出され、岩手県は17年度、
青森県は22年度までかけ浄化処理を進める。 (以下略)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20140326-OYT8T00737.htm