★シバザクラやビオラ食害・・・四国中央・翠波高原
四国中央市金砂町の翠波(すいは)高原(標高約800メートル)で、春に見頃となるパンジーや5月に
開花するシバザクラなどがシカに食い荒らされ、ほぼ全滅する被害を受けたことがわかった。昨年は
菜の花が食害に遭ったため、管理する市は高さ1・2メートルの竹垣を設けていたが、飛び越えて
入ってきたらしい。ひどい場所では一面が足跡だらけになっており、市はシカの駆除を検討するという。(池田安行)
高原の約3ヘクタールでは昨年春に菜の花、夏にはコスモスの花芽が食い荒らされた。市は昨年8月、
栽培地を囲うように高さ2メートルの鉄柵を張り巡らせた。そのため今春は、菜の花は被害に遭っておらず、
新芽が高さ10〜20センチに成長し、4月下旬には見頃になりそうだという。
ところが、鉄柵のすぐ外側にある斜面約600平方メートルに植えていたシバザクラが、
昨年までは被害に遭っていなかったのに、今月中旬の雪解けとともに、あちこちで食い荒らされたという。
市は、特にひどく荒らされた約200平方メートルに、パンジーやビオラ、レイジー計600株を植え、
周囲には竹垣を巡らせた。しかし、新たに植えた株もほとんど食われてしまったのを、市職員が24日に確認した。
市観光交流課は「鉄柵で栽培地に入れなくなったシカが、餌を求めて今まで手を出さなかった
シバザクラまで食べるようになったのだろう。まさか被害に遭うとは思わなかった」と頭を抱える。
高原では、市が観光地にしようと1984年からコスモスを栽培。98年からは菜の花も植えており、
晩夏と春にそれぞれ30万本が咲き乱れる光景が名物となっている。シバザクラは2009年に植えた。
(2014年3月27日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20140327-OYT8T00006.htm