☆★☆★2014年03月14日付
畏敬する先輩から「この本を読め」とメールが届いた。「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」
という長いタイトルがついている。そのうちと思っていたらなんと「もしまだ読んでなかったらどうぞ」
と知人のMさんから現物をプレゼントされた。これは偶然かそれとも必然か
▼著者のヘンリー・S・ストークス氏は「フィナンシャル・タイムズ」「ロンドン・タイムズ」
「ニューヨーク・タイムズ」の各東京支局長を歴任した、滞日50年に及ぶベテランの現役特派員である。
その半世紀に及ぶ記者生活で目にした日本と、来日する前に抱いていたイメージとの乖離に驚いたのが、
本を書くきっかけだった
▼「腹巻き(帯)」に「私の歴史観は、なぜ変わったのか?」とあるように、そこで日本に対する既成の
「虚妄」を打ち砕こうと思い立ったようだ。その指摘は、虚実ないまぜになった史実≠第三者的に
洗い直し、検証してなされたものだけに、多くの冤罪≠剔抉して白日の下にさらしてくれたものだから、
日頃小欄が思っていることをそのまま代弁してくれたような気がした
▼何せ、戦勝国が敗戦国を裁くという「東京裁判」の不当性について断罪≠オ、返す刀で南京大虐殺や
慰安婦問題、首相の靖国参拝など日本叩き≠フ材料を徹底して粉砕する。ひいきの引き倒しにならないかと
むしろこちらが心配するほどだ
▼そうした虚の部分を外国人が誤解するのはともかく、日本人までが同調することに違和感を覚えるという
その疑問はまさにその通りだ。
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