★安倍首相、夏にも内閣改造=党役員人事前倒しも
安倍晋三首相は、通常国会閉幕後に内閣改造・自民党役員人事に踏み切る方針を固めた。
複数の政府関係者が25日明らかにした。2012年12月の第2次安倍内閣発足以来、
内閣改造は一度も行っておらず、人心を一新して求心力を高める狙いだ。党役員の任期は
9月末までだが、重要法案提出を想定する秋の臨時国会に備えるため、夏に前倒しする
ことも検討している。
首相は集団的自衛権の行使容認に向け、与党との調整を経て憲法解釈変更を閣議決定したい
考えで、その場合、臨時国会には自衛隊法改正案を提出して自衛隊の実際の運用に反映させる
方針。年末には消費税率を来年10月から10%に引き上げるかどうかの判断も控えるなど、
秋以降は重要課題が目白押しだ。
一方、自民党内では官邸主導による政策決定の在り方に不満が募っていることに加え、入閣
待望組からは改造を急ぐよう求める声が高まりつつある。こうしたことから、万全の体制で
懸案を処理した上で、来年春の統一地方選や同9月の任期満了に伴う自民党総裁選に臨むことにした。
最大の焦点は、首相の腹心で内閣の要である菅義偉官房長官と、党運営の責任者である石破茂
幹事長の処遇だ。党内では、2人とも続投させて内閣と党の骨格を維持する案や、石破氏が
重要閣僚として入閣し、菅氏が幹事長として統一地方選の陣頭指揮に当たる案が取り沙汰されている。
現閣僚のうちナンバー2の麻生太郎副総理兼財務相は、内閣の重しとしての役割などから「交代は
難しい」(政府関係者)として続投させるとの見方が強い。首相は成長戦略の柱に「女性の活躍」
を掲げ、党三役と閣僚に女性を2人ずつ起用しており、女性の登用も焦点となりそうだ。
通常国会は6月22日が会期末。ただ、集団的自衛権をめぐる公明党との調整が難航するなどして
会期を延長すれば、改造の時期もずれ込むことになる。(2014/02/25-12:00)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014022500269