★中間貯蔵施設、住民投票条例案を否決 楢葉町議会
2014/1/29 10:27 (2014/1/29 13:10更新)
東京電力福島第1原子力発電所事故で出た除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設
の建設を巡り、福島県楢葉町議会は29日、建設の是非を問う住民投票を実施する
ための条例案を否決した。条例案は住民の請求を受け松本幸英町長が提出した。
同町は1キログラム当たり10万ベクレルを超える高濃度の汚染物の受け入れを
拒否しており、国に建設計画の再検討を求めている。住民投票が実施されなく
なったことで、今後は同町の施設が受け入れる汚染物の範囲などを巡る県や
国との調整協議が焦点になるとみられる。
議会は役場機能がある福島県いわき市内で開催。松本町長は条例案を説明し
「双葉郡、福島県全体で議論を進めるべきで、町のみの問題として住民投票を
行うことは適当ではない」と反対を表明。採決では、出席議員で議長を除く10人
のうち条例案に賛成が4人、反対が6人で否決した。
条例制定を求めたのは住民有志でつくる「住民投票を実現させる会」。町の人口
の約3割に当たる2151人の署名を集め1月、松本町長に条例制定を直接請求
した。
請求理由として(1)立地候補地となった理由が示されていない(2)最終処分場に
なるおそれがある(3)施設の建設で若い世代の帰還意識が低下する――などと
指摘。建設受け入れの可否は町民判断に基づくべきだとした。
同施設の建設を巡る住民投票条例案は昨年9月の議会にも「実現させる会」
共同代表の結城政重町議が提出。この際も否決された。(以下略)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2900K_Z20C14A1CR0000/