安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党代表質問が29日午前、参院本会議でも始まった。質問に立った民主党の神本美恵子氏は、
首相に対し靖国神社参拝で「中国、韓国との関係改善の機会を自らつぶした」と批判。首相は「困難な課題があるからこそ、
前提条件を付すことなく率直に話し合うべきだ」と述べ、重ねて早期の首脳会談実現を呼び掛けた。
また首相は、今回の参拝が憲法の「政教分離」原則に違反する可能性があるとの指摘に対し「私人の立場で行った。
供花代を公費から支出しておらず、指摘は当たらない」と反論した。
神本氏は、従軍慰安婦問題をめぐって「どこの国にもあった」などと発言したNHKの籾井勝人(もみいかつと)会長の辞任を求めたが、
首相は「放送機関のトップが行った個別の発言について政府としてコメントすべきではない」と述べるにとどめた。
教育行政の決定権限を自治体の首長に移すことを柱とする教育委員会制度改革に関しては「与党の意見もいただきながら、
責任の所在があいまいな現行の教育委員会制度を抜本的に改革する」と述べ、改めて意欲を表明した。
続いて質問する自民党の溝手顕正氏は、4月の消費税率8%への引き上げに伴って景気を下支えするための対策や、
憲法改正に向けた首相の決意をただす。
29日午後は衆院で2日目の代表質問を行い、公明党、みんなの党、結いの党、共産党、生活の党が質問する。
結いの党の江田憲司代表は会派結成後、初めての質問になる。【影山哲也】
毎日新聞 1月29日(水)11時57分配信
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