★「日本に仏像返還を」韓国人僧侶、実は… 文化財奪還の活動家
対馬の寺から盗まれた仏像を日本へ即時返還するよう行政訴訟を起こした韓国人僧侶の“正体”は
文化財奪還の活動家だった。僧侶の真の狙いとは…。
長崎県対馬市から仏像が盗まれて韓国に持ち込まれた問題で、日本への即時返還を韓国政府に求める
訴えを20日、ソウル行政裁判所に起こした韓国人僧侶の真意をめぐり臆測を呼んでいる。
僧侶は慧門氏で、「仏像が明白な盗難品であることが裁判で確定した。直ちに返還手続きに着手すべきだ」
と主張。「(盗まれた)仏像のために日本で嫌韓の雰囲気が広がっている。仏像の返還は韓日関係の
改善につながるだろう」と強調しているという。
ただ、慧門氏は盗まれた仏像2体のうち「銅造如来立像」(国指定重要文化財)の返還は求めているが、
もう1体の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」には言及していない。また、関係者によると、
訴訟当事者としての資格などに疑問があり、正式な訴訟になるか不透明という。
慧門氏は実は、日本など海外にある朝鮮半島由来の文化財を取り戻す市民団体の代表も務めている。
請求権問題が「完全かつ最終的に解決した」と定めた、1965年の日韓基本条約に伴う請求権協定を無視し、
文化財返還運動を展開してきた中心的活動家で、2011年12月、日本政府からの「朝鮮王朝儀軌」の
引き渡しにも深く関与した。
日本側は「日韓友好に資する」と朝鮮王朝儀軌を引き渡したものの、当時の李明博(イ・ミョンバク)政権は
「取り戻した」として対日外交の勝利と位置づけた。その後、韓国では「日帝略奪文化財」への関心が高まり、
朝鮮由来の文化財をめぐり日韓関係が複雑化した経緯がある。
慧門氏の提訴について日韓文化財問題の関係者は、「盗んだ韓国が悪いと反省するのではなく、道徳的優位性を
示して日本にある朝鮮半島由来の文化財の返還運動を有利にするのが目的だろう」とみている。
http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/140122/wor14012211470021-n1.html