★違法薬物売買の舞台は男性同性愛者専用の「出会い系」だった 顧客には公務員や大企業役員も
2014.1.18 18:00
幻覚作用のある違法薬物「RUSH(ラッシュ)」の売買の舞台となったのは、男性の同性愛者専用の
出会い系サイトだった−。平成24年9月以降、販売に関与した元パイロットら7人が警視庁に逮捕
されており、海外に出かけては現地で合法的に売られている“商品”を仕入れ、出会い系サイトで客を
募っていた。彼らが違法行為に突き進んだ特殊な事情とは…。(荒船清太)
ラッシュは19年に指定薬物となった液状の薬物。気化させて吸い込むと、酩酊(めいてい)状態となり、
性的興奮が得られるとされる。指定薬物になる以前はアロマなどの名目で脱法ドラッグとして国内に広く
出回っており、現在も常用者の乱用が後を絶たない。
一方で、欧州の一部や米ハワイ州などでは合法の薬物として店頭で販売されており、パイロットとして
世界を飛び回っていたこの男にも、こうした知識があった。退職後も欧州などに頻繁に旅行に出かけ、
ラッシュを仕入れては手荷物に隠して繰り返し持ち帰っていたという。
生活環境課は24年9月以降、この男のほかに“売人”の6人を逮捕している。中には観光ツアーの
添乗員の男もおり、アルバイトで海外ツアーに出向く度にラッシュを購入していた。添乗員の手荷物
検査が比較的甘いのを悪用していたとみられる。
捜査関係者によると、ラッシュの販売容疑で女性が逮捕されたことはほとんどないという。
そこには、ラッシュならではの特殊な事情があるという。
実は、ラッシュには性的興奮以外にも、括約筋などの筋肉を弛緩(しかん)させる効能があることで知られる。
捜査関係者は「男性の同性愛者の中には、互いのわいせつ行為を簡便にするため、ラッシュなどの違法薬物に
頼ろうとする者もいる」と指摘する。
“売人”の男ら7人が、複数の男性相手にラッシュを販売していたのには、こうした副次的効果への需要が
あったためとみられる。また、7人がラッシュの顧客を募っていたのも、「Hugs(ハグス)」や「男子寮」
という男性同性愛者専門の出会い系サイトだった。(抜粋)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140118/crm14011818000006-n1.htm