東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)に細川護煕元首相が出馬表明したことを受け、
民主党は細川氏を支援して、高支持率が続く政権へのダメージにつなげたいと期待している。
だが、原発政策でも民主党と細川氏のスタンスは異なる上、細川氏側は現時点で民主党の支援を求めておらず、
「押しかけ支援」の状態だ。細川氏や、かつて対峙した小泉元首相の「元首相連合」の人気頼みという矛盾が残る選挙戦となりそうだ。
民主党東京都連は15日の常任幹事会で、細川氏支援の方針を改めて確認した。
松原仁会長は「我々は『組織的勝手連』としてやっていく。新しい政治を作るために頑張りたい」と強調した。
ただ、支持団体の連合東京は15日、「政策協議がなされない候補者に推薦などは行っていない」などとして、
細川氏支援を見送る方針を党幹部に伝えた。
細川氏は、昨年末に民主党から知事選出馬を打診されたがいったん固辞した。
その後小泉氏との連携を深めて出馬の意向を固めた後、無党派層に支持を広げる狙いから「民主党は前面に出ないでほしい」との意向を同党関係者に伝えている。
このため「支援要請があれば応じるが、どういう要請があるか分からない。要請がないかもしれない」(松原氏)との戸惑いが残る。
脱原発を巡っても民主党と細川氏側にはズレがある。
細川氏が「脱原発」を看板としているのに対し、野田内閣では関西電力大飯原発の再稼働に踏み切っており、
2012年9月の「革新的エネルギー・環境戦略」でも「2030年代の原発稼働ゼロ」を目指すとしている。
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20140116-OYT1T00358.htm