★エクアドル銃撃だけじゃない ブラジルなどの南米に横行する強盗手口
2014.01.10
南米エクアドル最大都市グアヤキルで昨年末、新婚旅行中の人見哲生さん(30)、真梨子さん(27)夫妻が
銃撃され、死傷した事件。幸せな夫婦の運命を暗転させたのは、現地で横行する「特急誘拐」という凶悪手口だった。
ブラジルで今夏、サッカーW杯が開かれるなど観光地としての注目度が急上昇中の南米だが、犯罪多発エリアを抱える
危険な一面も持つ。「国ごとに観光客をねらった犯罪のパターンがある」(ベテラン旅行者)というから注意が必要だ。
痛ましい事件だった。エクアドルの捜査当局は現地時間9日未明、重傷を負った真梨子さんの立ち会いの下、
約5時間にわたり現場を検証。真梨子さんは同日帰国の途に就いた。
捜査当局のこれまでの調べでは、夫妻は昨年12月28日夜、夕食を取ったホテルから宿泊先に戻る途中、流しの
タクシーを拾って事件に巻き込まれた。タクシーが途中で止まり、男2人が助手席と後部座席に乗り込んだ。男らは銃で脅し、
現金自動預払機(ATM)から金を引き出させようとしたが、哲生さんに抵抗されて激高、銃撃したとみられる。
「運転手と強盗団がグルになって利用客を一時的に誘拐して金品を奪う『特急誘拐』だ。エクアドルではポピュラーな
犯罪で、特にグアヤキルや首都キトなどで多発している」(外務省関係者)
このエクアドルの「特急誘拐」だけではなく、南米各国では観光客狙いの強盗被害が続発している。国ごとに手口は
さまざまで、バックパッカーとして南米をめぐった経験を持つ都内の女性会社員(34)は、現地事情をこう話す。
「アルゼンチンで一般的なのは『ケチャップ強盗』。観光客の洋服やバッグにケチャップやマスタードをかけて話しかけ、
観光客が気を取られている隙に持ち物を奪う。首都のブエノスアイレスでは『被害に遭った』という声をよく聞いた」
>>2へ続く
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140110/dms1401101208019-n1.htm