★年末年始の置引、スリ警報 酔客のスキを狙う
居酒屋の客がかばんを置引されたり、ほろ酔いで帰宅していた人がスリに遭ったりする事件が
大阪で相次いでいる。大阪府警によると、置引は「未明に」「内部が見える店」で発生すること
が多く、うっかり寝込んだときにスリ被害に遭うケースが目立つ。新年会など、年末年始は飲酒の
機会が増える時期。「酒は飲んでも飲まれるな」を肝に銘じたいところだ。
「ドアが開いたかと思うと突然、男が客のバッグを盗んでいった」
今月13日午前0時半ごろ、大阪市住吉区の居酒屋で、30代の男性客が現金約1万5千円入りの
バッグを奪われる窃盗事件があった。男性店長(52)は犯人を店の外まで追いかけたが、車の
助手席に乗り込んで逃げたといい、「2〜3秒の出来事だった」と振り返る。この数分前には、
同区の別の居酒屋でも置引が発生。背格好や特徴から同一犯とみられている。
府警府民安全対策課によると、こうした置引は今年11月末までに26件発生し、今月は27日
時点で4件起きている。年間の被害総額は計約440万円に上っている。
未然防止のために知っておきたい置引の特徴だが、犯行は午前0時〜4時の未明に集中。
牛丼チェーン店などのファストフード店の被害もあったが、大半は居酒屋だった。また、店の多くが
ガラス越しなどに店内の様子をうかがいやすい構造だった。住吉区で被害に遭った居酒屋はガラス
ドアだったり、ビニールを外壁代わりにしたりしていて、外から客の様子が見えたという。
年末年始の酔客を狙うのは置引犯だけではない。大阪の繁華街・ミナミでは、今月4日未明、
酔っ払って路上で寝ていた男性会社員が現金約2万5千円が入っていたバッグを盗まれた。
3日後の夜にも同じように男性が上着のポケットから現金約1万5千円入りの財布を抜き取られる
スリ被害に遭っている。
大阪で昨年1年間であった置引は約50件だったが、半数以上が年末年始の時期だった。府警の
捜査幹部は「お酒でつい気分が緩みがちのシーズンだが、浮かれているとターゲットにされる。
節度を守り、被害に遭わないように気を付けて」と話している。
http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/131227/evt13122718250022-n1.html