★【神奈川】朝鮮学校補助金 支給求め署名提出
2013年12月14日
福田紀彦川崎市長が本年度分の支給取りやめを決めた朝鮮学校補助金をめぐり、川崎朝鮮初級学校の
ある川崎区桜本など「おおひん地区」の住民らが十三日、補助金の支給を求める約千二百人分の署名を
市に届けた。受け取った市の岡本隆こども本部長は「皆さんの思いを市長に届ける。子ども関係施策の
責任者として、心に重く受け止めた」と語った。 (山本哲正)
署名は、桜本一町内会役員の豊田洋次さん(64)、青山学院大名誉教授の関田寛雄さん(85)らが
世話人になり、十一月中旬から地元で対面で集めた。
取りやめの理由に、「市は県の補助を補完する立場」で「県が予算計上を見送った」ことだけを挙げて
いる福田市長。会見した関田さんは「多文化共生を築き上げた川崎のヒューマニズムの伝統を、市長も
受け継いでほしい」と話す。
同席した桜本の保育士 〓平舜(ペェピョンスン)さん(39)は「『笑顔が大事』『最幸のまち』と
いう市長。私たちが送り出した子どもたちの笑顔を奪わないで」と訴え、市ふれあい館の崔江以子
(チェカンイヂャ)さん(40)は、市立学校に通う息子が校長に「友達のいる朝鮮学校に僕の小学校の
お金を少し分けて」と手紙を書いた話を紹介した。
豊田さんによると、初級学校と地域の市立学校は交流を重ね「町を構成する人たちで、一緒にやっていこう
という地域性がある」という。活動を知って同行した初級学校の保護者には「日本の方たちが守ってくれて
いるのに…まさか市長が」と涙する母親もいた。
署名を受けて、自身「川崎の子どもたちの笑顔を守るのが仕事」と語る岡本本部長。「十分皆さんの気持ちが
わかる」としつつ、「ただ、首長の判断は重く、指示に従って動く。容赦してほしい」と話した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20131214/CK2013121402000121.html