★ディズニーの魔法が消えた日
ニューズウィーク日本版 12月13日(金)12時40分配信
ディズニーはカリフォルニア州のディズニーランドとフロリダ州のディズニーワールドで新たな障害者向けの
優遇制度を導入した。以前の制度では、障害のある来園者はアトラクションを優先的に利用することができた。
しかし残念ながら、この制度を悪用する人がいた。一部の元従業員などが障害者用パスを不正に入手して法外な
値段で売りさばき、障害のない人々が行列に並ばないでアトラクションを楽しめるよう計らっていたのだ。
そこでディズニーは障害者用パスを廃止し、新たに障害者用アクセスサービスカードを導入した。
一般用の「ファストパス」と同じように、先に時刻を指定しておくことで長い行列に並ばなくて済む仕組みだ。
それで不都合のない人もいるだろうが、心理的な障害があって「待つこと」が苦手な人たちは困る。
自閉症のタイラー・プレスリー(12)も、パニックを起こさずに行列で待つのは苦手だ。タイラーの母ステイシーは、
新たなプログラムが導入された後に息子をディズニーランドに連れて行ってみたが、やはりうまくいかなかったと言う。
「息子がいら立って自分の腕をたたき、大きな音を立てたりすると、よその母親たちが離れた場所に子供を連れていった。
まるで息子が感染症患者みたいに。みんなが私たちのほうを指さして笑い、息子にひどい言葉を浴びせた。これが世界で
一番幸せな場所なの? 『魔法の国』の魔法はどこに行ったの?」
彼女をはじめ多くの親たちが、障害者優先プログラムの変更についてディズニーに苦情を申し立てた。「電話やメール、
支援団体を通してのメールで抗議したが、まったく耳を傾けてもらえなかった」と、彼女は言う。
>>2へ続く
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131213-00116113-newsweek-int