理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らは、統合失調症の症状が、脳にある海馬の異常が引き金になって起きて
いるとするマウスの実験結果をまとめた。
記憶を整理する仕組みがうまく働かず、「計画が立てられない」といった病的な症状が表れるという。新薬の開発や症状を抑える薬
の選択に役立つ成果だ。詳細が17日、米科学誌ニューロン(電子版)に掲載される。
海馬は、脳に新しい情報が入ってこない休息中に、記憶を順序立てて整理している。研究チームによると、患者は海馬の働きが
異常になり、記憶の整理ができなくなっている可能性が高い。休息中も海馬が激しく動き、妄想や幻覚、考えが止まらないなどの
症状を引きおこすと考えている。
ソース(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1605J_W3A011C1CR8000/