三菱東京UFJ銀行員、顧客の高齢者女性をマルチ投資へ勧誘し、約4億円の被害与える
Business Journal 9月28日(土)6時58分配信
金融機関には顧客に関する重大な個人情報があり、行員がそれを外部に漏らすなど決してあってはならない。
ところが、その個人情報をもとに社外のマルチ投資商品に勧誘し、顧客から総額約4億円もの大金を詐取した
若手行員2人がいた。しかも、そのマルチ投資商品の会社は、すでに集団訴訟にもなっている大阪のスピーシー
という会社だった。
まずは、金銭の授受を中心に、時系列で事件を振り返る。
2010年、東京都内在住の佐藤幸子さん(70代後半・仮名)は、三菱東京UFJ銀行浜松町支店(現在は新橋支店に
統合)を訪れた。夫の他界で多額の遺産を相続し、それを安全運用するため、投資信託購入の相談に行ったのである。
同行を選んだのは「日本一の三菱だから大丈夫」(佐藤さん)というのが理由だ。そのとき担当になったのが行員Y
(当時30歳)で、直後からYの営業攻勢はすさまじかったという。こうして、佐藤さんは11年1月に投資を開始した。
1年後の12年1月までに投資総額は3億円を超えたが、元本ベースで約8000万円の損失が出た。佐藤さんは損失額の
大きさに愕然とし、安全な投資に切り替えるようYに頼んだ。
安全な商品に切り替えて安心していたのも束の間、Yは「これまでの損を取り戻しましょう」と、後任のKとその
友人でコンサルタントを名乗るSを連れてきた。YとKは法政大学の同窓生で、KとSは同郷(福島県白河市)の幼なじみ
という関係である。
3人は「1カ月で3%の金利」を謳い文句に、大阪のマルチ会社スピーシーへの投資を勧誘した。佐藤さんはスピーシー
の社名をネットで調べたところ、悪評ばかり出てきたので不安になったが、3人はひたすら「自分たちを信じてほしい」
と繰り返した。佐藤さんは三菱東京UFJの口座からスピーシーに2200万円送金し、別の銀行口座からも4000万円送金させ
られた。
>>2へ続く
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130928-00010002-bjournal-bus_all