★働かないアリは長生き 琉大・辻教授ら研究チーム発見
2013年9月18日
琉球大学農学部の辻和希(本名・辻瑞樹)教授と日本学術振興会の土畑重人
特別研究員の研究チームはこのほど、働きアリよりも、働きアリの労働にただ乗りする、
働かないアリの生存率の方が高いことを突き止めた。個々が社会の目標より自分の目標を
優先してしまうことで社会をつくることができなくなるという、人間社会でもみられる
「公共財ジレンマ」の実例を、人間と微生物以外で初めて発見した。研究成果は「米国科学
アカデミー紀要(PNAS)」(オンライン版)に掲載される。
研究チームがアミメアリを使い実験したところ、労働せずに産卵ばかり行うアリが交じって
いることを発見し、それらは働きアリとは遺伝的に異なる系統に属することを確認した。
働かないアリは、働きアリによる助け合いの利益にただ乗りしている。
研究によると、働きアリは働かないアリの分まで巣の外に出て労働するため「過労死」し、
生存率が下がる。働かないアリは働きアリよりも多く子どもを産むが、その子どもは親と
同様に働かない。だが、働かないアリのみの社会では、子孫を残すことはできないという。(抜粋)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-212621-storytopic-1.html