【毎日新聞】 「ネットを活用してウケを狙った若者たちは、騒ぎになった今、ネットの怖さを実感しているだろう」

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1有明省吾 ◆BAKA3V.XYI @有明省吾ρφ ★
★憂楽帳:ネットの怖さ

大学生のころ、廃品回収のアルバイトをした。某有名企業の社宅から依頼され、古新聞や古雑誌の回収に向かった。
トラックを運転する回収業者のおじさんは、助手席の私に向かって「今日は期待できる」と興奮気味だった。

帰ってきて荷を降ろすと、おじさんは成人雑誌の選別を始めた。
「一流企業ほどいいものが出るんだ」と言って自分は「いいもの」を何冊か取り、そうでもないのを私にくれた。

「○○の社員がこんな雑誌を持っていた」。表紙の写真でも添えてネットで公開したらどうなったか。
その某有名企業が廃品回収業者に苦情を言い、私の責任が追及されたかもしれない。
だがツイッターもフェイスブックもない時代、某有名企業社員の秘密は私の友達数人以外には拡散しなかった。

飲食店やコンビニの店員が店での悪ふざけの様子をネットに流し、問題になっている。
昔の若者だって愚行はしたが、広めるツールがなかった。
ネットを活用してウケを狙った若者たちは、騒ぎになった今、ネットの怖さを実感しているだろう。【長沢英次】

毎日新聞 2013年09月14日 中部夕刊
http://mainichi.jp/opinion/news/20130914ddh041070005000c.html