東京電力福島第1原発の廃炉作業で、東電は4日、早ければ2020(平成32)年にも開始するとしている原子炉内の溶融燃料の取り出しについて、
燃料を冠水させた状態で取り出す手法の実現が不透明なことから、冠水させずにそのまま取り出す手法について検討を始めたことを明らかにした。
東電原子力立地本部福島第1対策プロジェクトチームの高儀省吾部長が同日、青森県八戸市で開かれている日本原子力学会「2013年秋の大会」の分科会で明かした。
汚染水問題への対応に追われる東電が、廃炉に向けた中長期の計画でも手探りを続けている実態があらためて浮き彫りになった。
東電や政府は、取り出し作業の際の被ばくを減らす目的で、燃料が溶け落ちているとみられる1〜3号機の原子炉格納容器内を
水で満たしてから燃料を取り出す方法を検討してきたが、冠水させるには格納容器から水が漏れている部分を全てふさぐ必要がある。
だが、いまだ水漏れ部分の特定にも至っていない。
福島民友新聞 9月5日(木)12時48分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130905-00010009-minyu-l07