命名・進水式を来月行う海上自衛隊史上最大の新型護衛艦に関し、旧海軍を象徴する戦艦
「長門(ながと)」の名を受け継がせる案が浮上していたことが分かった。
護衛艦には旧海軍の艦艇名が付けられるケースが多いが「時代錯誤では」と懸念する声もある。
長門は真珠湾攻撃で重要な役割を果たした連合艦隊旗艦として著名で国内外で波紋を呼ぶ可能性があることから
防衛省内でも異論があり67年ぶりの「復活」は見送られた。【鈴木泰広】
新型艦は艦首から艦尾まで平らな甲板を持つ「空母型」のヘリコプター搭載護衛艦。
既存のヘリ搭載護衛艦「ひゅうが」より全長は51メートル長い248メートル、
幅は5メートル長い38メートルで、基準排水量は1.4倍の1万9500トン。
全長は世界最大・最強と称された戦艦「大和」の263メートルに迫りヘリ9機を同時運用できる。
他艦への給油や医療の設備もあり離島奪還作戦などの中枢と目されるほか災害救援の拠点も担う。
海自の艦艇名は月や雨雪などの天象・気象や山岳河川地名などから命名しているが
イージス艦「こんごう」のように旧海軍の艦艇名に使われたものも多い。
既存のヘリ搭載型護衛艦「ひゅうが」と「いせ」は律令制に基づく旧国名にちなんだ航空戦艦の名を継いでいる。
今回も部隊のアンケート結果や語感などを踏まえて選んだ案を防衛相が許可する形で命名するが
大臣に提出する前の段階で「長門」が有力な数候補の中に残ったという。
毎日新聞 7月27日(土)20時37分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130727-00000015-maiall-pol (続)