降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)に血圧を下げる以外の
効果もあるとした臨床試験疑惑で、東京都済生会中央病院(高木誠院長、535床)は
22日、バルサルタンの使用を8月5日から中止すると発表した。バルサルタンを
配合した別の商品も対象。論文不正を認めた京都府立医大の発表を受けた対応といい、影響は拡大する可能性がある。
同院を運営する恩賜財団済生会は国内最大の社会福祉法人で、90以上の医療機関を抱える。
済生会本部によると決定は同院単独ものだという。
同院はホームページで決定を公表した。それによると、
データ操作があった府立医大の試験で、販売元のノバルティスファーマの
社員が統計解析を担当していた点を問題視。「同種薬剤が多数存在する中で
あえて処方する理由は少ない」「効果に疑問が出ている薬剤を漫然と
使用することは倫理的にも問題」などとしている。
一方、患者には「降圧薬としての効果と安全性に問題はなく、
処方変更まで服用を急に中止するのは絶対にやめて」と注意を促した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130722-00000105-mai-soci