【横浜】生活保護暦10年、寿区在住の男性『「まだ働けるでしょ」といわれ申請を断られたことが忘れられない』

このエントリーをはてなブックマークに追加
1おじいちゃんのコーヒー ◆I.Tae1mC8Y @しいたけφ ★
 
選挙カーも来ない街、それが横浜市中区の寿地区だ。かつての
日雇い労働者の街は、今や貧困と隣り合わせ。多くの住人の命綱と
なっている生活保護費は、八月から引き下げが始まる。受給者たちの不安をよそに、
参院選で貧困対策が語られることはほとんどない。政治に素通りされている。

 うだるような暑さの中、公園の木陰で涼んでいた受給者の男性(62)は、
ぶっきらぼうに答えた。「何を期待するの? 政治に関心なんてないよ」
参院選の真っただ中だが、候補者が街頭に立つことはない。寿地区で
長年ホームレスたちの支援を続ける近藤昇さん(65)は「選挙はいつもそう。
票にならないからだろ。同じ国民なのに」と怒りをにじませた。

 年々膨らむ保護費に頭を悩ます政府は、生活保護制度の見直しを進めている。



 寿地区で暮らし始めて十年になる受給者の長沢浩一さん(52)は
「今回の減額は少ないが、もっと悪くなる手始めだと感じる」と将来を悲観する。
廃案になった生活保護法改正案は、申請窓口で不当に支給を断る「水際作戦」を
合法化しかねないとの批判もあった。長沢さんは「既に水際作戦は横行している」と語る。自身も体験したからだ。

 二〇一〇年三月、中区役所に生活保護の申請に行くと、「まだ働けるでしょ」と
断られた。血圧が高く腎臓の病気も抱えており、治療に専念する必要があった。
翌日、医師の診断書を持って再び申請に出向いたところ、約七百円分の食券を丸めて投げ付けられた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20130712/CK2013071202000141.html