日本維新の会は6日、東京都内のホテルで2012年9月の結党以来初の政治資金パーティーを開催した。
橋下徹共同代表(大阪市長)は「改革政党の原点に立ち戻る」と宣言。憲法改正や統治機構改革などを掲げて
参院選に臨む考えを強調した。だが党内では「人集めに苦労した」とのぼやきが聞かれ、立候補辞退も相次ぐ
など橋下氏の従軍慰安婦を巡る発言による党のダメージは深く、浮上のきっかけを見いだすのは容易ではなさそうだ。
橋下氏はパーティーで石原慎太郎共同代表と対談。自らの慰安婦発言の正当性を主張し「改革をやるために
突破していく。力を与えていただきたい」と訴えた。会場は約3500人(主催者発表)の参加者で埋め尽くされた。
党が支持率回復を狙い、5日に比例代表からの擁立を正式発表したアントニオ猪木氏を紹介。
壇上で「1・2・3・ダー」のかけ声を張り上げ、会場を盛り上げた。
だが党勢の低迷に歯止めはかかっていない。ある維新議員は「パーティー券がなかなか売れず、地元から
大量動員した」と打ち明ける。参院選を巡っては、党の公認が決定していた元衆院議員が橋下氏の発言を
理由に比例代表での出馬を辞退するなど、計3人が立候補を辞退した。党幹部は「さらに『離脱者』が増える
可能性はある」と頭を抱える。
「マスコミは寄ってたかって批判してくる」。橋下氏とともに6日午前、首相官邸を訪れた松井一郎幹事長(大阪府知事)
がぼやくと、安倍晋三首相は「私も第1次内閣の時はマスコミにやられた」と応じた。橋下、松井両氏は会談で、
垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ訓練の八尾空港(大阪府八尾市)での受け入れを表明。高支持率に
支えられる政府との「蜜月ぶり」をアピールした。だが、地元・八尾市は反発を強め、劣勢の立て直しには
つながっていない。
他党からは「維新が掲げる地域主権の姿勢と矛盾している」(みんなの党幹部)などの批判が噴出している。
ソース
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130607ddm005010182000c.html