筆者にも責任の一端があるため、この際きちんと整理しておきたい。安倍晋三首相が第一次政権時代の平成19年4月のブッシュ米大統領(当時)との会談で、
慰安婦問題に関して大統領に「謝罪した」とメディアが一斉に報じ、いまなお国会などでこの問題が取り上げられる件についてだ。
実はこの報道は誤解に基づいており、真相は異なった。
きっかけは、会談後の共同記者会見で慰安婦問題について両首脳が、それぞれこう答えたことだった。
首相「極めて苦しい状況におかれたことについて申し訳ない気持ちでいっぱいだ。20世紀は人権侵害の多かった世紀であり、
21世紀が人権侵害のない素晴らしい世紀になるよう、日本としても貢献したいと考えている、と(米議会で)述べた。このような話を本日、大統領にも話した」
大統領「私は安倍首相の謝罪を受け入れる」
この場面を見たメディアは「慰安婦問題 大統領『謝罪受け入れ』」(産経新聞4月28日付)などと筆者も含めて書いた。
だが、よく考えれば、そもそも論理的にヘンな話だっだ。
元慰安婦に「申し訳ない気持ち」を抱くのはともかく、当事者でもない米大統領に謝るのは筋が通らない。
疑問に思った筆者が5月1日の同行記者団との内政懇で「意味が分からない」と質問すると、首相は明確に謝罪を否定した。
ソース 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130523/plc13052313320011-n2.htm (続)