★円安:秋田の新名物「バター餅」にも影響
「アベノミクス」を受けた円安進行で、秋田の新しい名物「バター餅」に暗雲が立ちこめている。
昨年開催された全国のスイーツコンテストで4位に選ばれるなど「これから」という矢先、使用する糖類などの輸入品の価格上昇が懸念されている。
製造業者は「価格に転嫁したいが、この人気に便乗した値上げと取られかねない」と苦慮している。【小林洋子、仲田力行】
日本バター餅協会(北秋田市)によると、バター餅の主な原料は、もち米▽バター▽砂糖▽卵黄▽小麦粉??など。
北秋田市の製菓店「鷹松堂」は円安などで原材料価格の上昇を受け、今月1日から、1パックあたり50円値上げして400円に。
使用する糖類・トレハロースが約6%値上がりしたためという。
米をふかして作る協会認定のバター餅は作るのに手間もかかる。湊屋啓二代表は「本来はもう少し上げたいところ。
でも、一気に上げると今度は売れなくなる」と苦しい胸の内を明かす。
鷹松堂では、バター餅を1日平均200パック製造するが、全国のデパートの催事での出品も依頼が相次いでいる。
「全国で認知度が高まっていて、まだまだ伸びる要素がある」と期待していた矢先の原材料高騰。「原材料などの価格がどれだけ上がるか。
それによって今の値段で吸収できるか、価格に転嫁するかを判断しないと」と悩ましげだ。
同じ北秋田市の「みうら庵」の三浦ナミ代表も「バターや小麦粉などの価格はまだ上がっていないが、そろそろ影響が出てくるのでは。
値上げはしたくないけど」と懸念する。
◇「金萬」も20%値上げ 10個入り525円→630円
秋田銘菓「金萬」を製造する金萬(秋田市)も今月から、20%値上げに踏み切り、525円だった10個入り商品を630円に。
「今後、原材料価格の上昇の影響が出ると見越して」という。
金萬の原料は小麦や砂糖、卵など。小麦や砂糖は輸入品を使っているという。菅原雅博部長は「原材料価格の上昇の影響が出る6月以降が心配。
値上げしたが、何より商品が売れることを期待したい」と話した。
毎日jp 2013年05月17日
http://mainichi.jp/select/news/20130517mog00m040014000c.html