【為替】円安・ウォン高に懸念示す韓国だが・今年に入ってから日本円に対して高くなった通貨を上昇率順に並べていくと、その順位は21位

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1影の軍団子三兄弟ρ ★
(2013年5月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

日本の貿易相手国の間では、日本の金融緩和が円相場にもたらしている影響について不満を示すことが事実上の決まりになっている。
しかし、本紙(英フィナンシャル・タイムズ)の新興国ブログ「beyondbrics」の今週のチャート*1を見れば、
日本を最も声高に批判している国が最もダメージを被っているとは限らないことが分かる。

例えば、今年になって開催された主要20カ国・地域(G20)の会合で、韓国政府の高官は円安が自国の輸出業者に及ぼす影響について懸念を表明していた。
日本が積極的な国債買い入れプログラムを発表したのは4月初めのことだが、円相場はこの広く予想された施策が取られる数カ月前から下落していた。

現代自動車や起亜自動車、そして韓国GM(米ゼネラル・モーターズの子会社)のトップも、韓国ウォン相場の下落を望んでいる。
自動車業界は、外国の市場で日本企業と競争している主要セクターの1つだからだ。

韓国の中央銀行が先週行った予想外の利下げは、日本の政策への対応でもあると解釈された。
しかし、今年に入ってから日本円に対して高くなった通貨を上昇率順に並べていくと、ウォンはトップ10にすら入っていないことが分かる。

ウォンの上昇率はわずか12%という最も低い部類に入るもので、その順位は21位にとどまるのだ。

理屈の上では、メキシコの方が不満は強い。メキシコペソの今年に入ってからの円に対する上昇率は24%を超えており、
新興国通貨の中では最も高いからだ。

両者の違いは、為替市場におけるもっと大きな動きとも関係がある。
メキシコペソは現在、新興国の中では投資家にとって最も魅力的な投資先の1つだと多方面で見なされている。
景気が好調なこと、金利水準がまずまず高いこと、そして回復過程にある米国経済とのつながりが強いことがその理由だ。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37782