11年11月のダブル選挙に勝って橋下が新市長として大阪市議会(定数86)に乗り込んだ時、与党の大阪維新の会は33議席しかなく過半数に及ばなかった。
そこへ助け船を出したのが第二会派の公明党(19議席)だ。当時、公明は前々回の衆院選で惨敗、選挙区の全議席を失っていた。
奪還にかける公明に維新が選挙協力することが大阪市議会での協力の条件だった。バーター取引はめでたく成立。
公明は橋下市政を支える一方、昨年の衆院選では首尾よく9選挙区で全勝、雪辱を果たした。
だが皮肉なことに議席を回復したとたん、公明には維新に協力する理由がなくなってしまった。
おまけに維新は自らハードルを上げた。参院選・大阪選挙区(定数4)に候補者擁立を表明したのだ。
現職が引退し新人候補が1議席死守をめざす公明にとっては迷惑なことだ。協力を続ける意欲が萎えただろう。
とはいえ公明の協力なしでは橋下市政は暗礁に乗り上げ大阪都構想も瓦解しかねない。
そこで、6月に予定される東京都議選(定数127)での両党の協力の可能性が探られたという。
維新は都議選でも攻勢に出て現有3議席から一気に過半数を狙い64人以上を擁立しようとしている。
一方、公明党・創価学会にとって都議選は特別な重みがある。都議選の候補者調整と大阪市議会での協力がバーターできないか。
ところが、維新の候補者調整の主導権を握ったのは旧太陽系。「都議会での勢力拡大が最優先」と大阪のローカル事情などには見向きもしない。
「みんなの党との調整は進んでいるが、公明とはもうガチンコでいくようですね」と大阪の維新関係者はため息をもらす。
さらに、維新と公明は国政でもさや当てを演じている。石原が改憲に消極的な公明に触れて
「自民党と公明党の連帯っていうのはどうなるんですかねえ」と露骨にあてこするなど、
憲法改正を梃子に連立の座を入れ替わろうと言わんばかりの動きを公明は苦々しく見ている。
そこへ、思わぬところで公明が顔色を変えるできごとが起きた。
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