「光圀伝」大河ドラマに 地域振興狙い、署名集め
推進協設立 県や商議所33団体
水戸藩2代藩主・徳川光圀の実像に迫る小説「光圀伝」(冲方丁著)のNHK大河ドラマ化を進めようと、
水戸商工会議所を呼び掛け人とする推進協議会が7日、設立される。
ドラマ放映による地域振興が狙いで、ドラマ化をアピールするため署名活動などを拡大して行う方針。
協議会は、水戸と常陸太田、那珂の商工会議所・商工会、観光協会・観光物産協会はじめ、
県やJR水戸支社など33団体の参加で発足する。会長は水戸商工会議所の和田祐之介会頭の就任を予定している。
高橋靖水戸市長は「ドラマ水戸黄門とは別に、光圀の人物像を水戸の売りにしていくのは良いと思う。
多くの市民と一体となって取り組んでいきたい」とし、積極的に支援する方針。
署名活動は3月から始めており、既に約2千人分を集めた。本年度は10月末と来年3月末にNHKに提出し、
大河ドラマ化を要望する予定。「機運の醸成も大切」(同商工会議所)とする。
現在の協議会予算は本年度40万円にとどまることから、PR活動に力を入れるため、
活動資金の確保に向けた寄付を募るなどの取り組みも検討中という。
同商工会議所によると、大河ドラマ化を求める動きは全国に6件ほどあるといい、
10年近く活動を続けているケースもみられる。「光圀伝」のドラマ化について「小説を題材に訴えるのはここだけ。
ドラマ化しやすく、既に光圀が水戸黄門として親しまれていることもメリット」(同商工会議所)と期待する。
同小説は12万部を超えるベストセラー。若いころは「傾(かぶ)奇(き)者」とされ、
その後、文化事業や学問の普及に力を注いだ光圀の人生が描かれた。
時代考証された作品で、同商議所は「実像に近いのではないか」としている。
茨城新聞 2013年5月7日(火)
http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13676832293648