これもアベノミクス効果なのか。長引くデフレ不況や震災による
節約ムードで苦しんできた“外食の雄”に客足が戻ってきているという。
日本フードサービス協会の調べで、売上高が4か月連続のプラスだったファミリーレストランである。
「この数年、外食といえば1か月に1〜2回。それもショッピングセンター内にある
フードコートで安いうどんや牛丼を食べる程度でしたが、最近は1週間に1度は
家族3人でファミレスに出掛け、ビールと一緒に値の張るステーキを
注文することもあります。食後にはデザートやコーヒーまで付けます」(会社員のAさん・40歳)
Aさんがよく訪れるのは、「ステーキハウスフォルクス」(どん)や
「カウボーイ家族」(ロイヤルグループ)といったステーキ・ハンバーグ専門の
ファミレスだ。いずれの店舗も肉厚のステーキを頬張れば、単品で2000円を
超えることも珍しくない。だが、日曜の夕食時ともなると、いつも満席になるほどの混雑ぶりだという。
「べつに私の給料は上がっていませんよ。何となく景気回復への期待から
外出してもあちこちが賑わっていますよね。だから、つい外食でもして
明るい気分に浸りたいなと思ってしまうんです」(Aさん)
贅沢メニューの象徴であるステーキ。その他、肉料理の充実ぶりや
専門店の台頭が景況感と重なってファミレスの人気を回復させている――といっても過言ではない。
市場調査会社・富士経済によると、ファミレス全体の市場規模は2007年から
前年割れを続け、1兆3602億円(2011年)にまで落ち込む中、
ステーキ・ハンバーグ専門店はほぼ右肩上がりで売り上げを伸ばして1783億円まで成長。
今年は2000億円を突破する見込みで、まさにファミレス復権のバロメーターになっている。
イカビーフ、いやソース
http://www.news-postseven.com/archives/20130425_184996.html