【毎日新聞】 倉重篤郎「どうも永田町のバランスが悪い。自民党が実力以上に評価され、民主党が必要以上に落ち込んでいる」

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1有明省吾 ◆BAKA1DJoEI @有明省吾ρ ★
★水説:民主党に「喝っ」=倉重篤郎

<sui?setsu>

どうも永田町のバランスが悪い。自民党が実力以上に評価され、民主党が必要以上に落ち込んでいる。その行き過ぎをちょっと是正してみたい。

まずは一連のアベノミクス政策が展開できるのも、民主党政権が党分裂という犠牲を払った消費増税法の成立のおかげである。
この財政規律の裏支えがなければ、バラマキ補正も超大型金融緩和もここまではできなかっただろう。

それだけの仕事をしたというのに、今の民主党には元気がない。かつて党の中枢にいた人物までが「民主党は終わった」などともらしている。
果たしてそうか。この党に残された優良資産を挙げてみる。

第一に、路線・人材である。政治路線では、ズバリ「保守リベラル」と「社会民主主義」の発展的継承である。
「保守リベラル」は、かつての吉田茂元首相の軽軍備・経済重視路線の系譜で、自民党の池田勇人氏、大平正芳氏、宮沢喜一氏、
加藤紘一氏といった人たちに脈々と受け継がれてきたが、今ではその考え方は自民党内では層が薄くなり、民主党内にむしろ信奉者が増えている。

「社会民主主義」は、欧州の大半の国で、その名を冠した政権党か有力野党が存在し、自由主義経済のひずみを直し国際協調を旨とするその路線は、
なお日本でも有用だ。にもかかわらず、それを体現する有力政党が他にない。

この二つの空白域を使って新路線を打ち立てる。民主党にしかできないチャレンジである。人材は、3年3カ月の与党経験がじわっと生きてくるはずである。

第二は、足腰・カネである。腐ってもタイ、ではないが、県議会、市町村議会と地方議員の数が多い。
地方組織は、自民、公明もしっかりしているが、維新やみんなに比べれば圧倒的な足腰を誇る。カネも潤沢で、繰越金が150億円ある、という。
参院選、次の衆院選まで戦うのに十分の軍資金ではないか。(>>2-3へ続く)

毎日新聞 2013年04月17日 東京朝刊
http://mainichi.jp/opinion/news/20130417ddm003070116000c.html