★「会社辞めさせてくれない」 「不当解雇」訴えから労働相談様変わり
正社員の解雇規制の緩和など労働市場の流動化に向けた議論が政府で進む中、逆に
労働者が「辞めたいのに辞めさせてもらえない」といった労働相談が増えている。
デフレ不況で企業がリストラを進めすぎた結果、人手不足に陥ったためといわれるが、
かつて「不当解雇」の訴えが主流だった労働相談も様変わりしているようだ。
「辞めたら仕事に穴があく。損害賠償しろ」「こんなときに辞めるなんて、人として
どうよ」…。
毎週日曜に労働相談を受け付けているNPO法人労働相談センター(東京)には、
自己都合で退職を申し出た労働者が経営者から浴びせられたこんな言葉が相次ぎ報告
されている。
2008(平成20)年9月のリーマン・ショックの時期を含む20年7〜12月、
相談の4割近くは解雇(会社都合の退職)に関するもので、「会社が辞めさせてくれな
い」など自己都合をめぐる相談は15%に満たなかったが、昨年1年間は25%程度で
推移している。
給与を前借りさせて辞めないように仕向けたり、社長が自宅に乗り込んできて怒鳴り
散らしたりする例もあった。センターの相談員は「正社員、派遣社員などの立場や年
齢、性別の偏りはなく、あらゆる職種でみられる。経営者の都合で労働者が抱え込まれ
たり、放り出されたりしている現状がある」と話す。
(続く)
4.7 08:04
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130407/biz13040708090001-n1.htm