かつてはスチュワーデスと呼ばれていたキャビンアテンダント、すなわち旅客機の客室乗務員は多くの女性が憧れる職業であり、
待遇も非常に良く、年収が1000万円を超える人もざらにいたという。
しかし今の平均年収たるや、日本航空や全日空で400万円台、スターフライヤーやソラシドエアに至っては250万円程度という驚きの低さだ。
その理由を『よくわかる航空業界』の著者であり、スカイマークの代表取締役社長でもあった井上雅之氏に聞いた。
「世界で成功しているLCCには共通する5つの特徴があります。
1番目に航空機メーカーから特定機種を一括購入することでのコストダウン。
2番目に2地点の短距離運航の数を増やして稼ぐ手法。3番目に機内サービスの簡略化。
4番目に着陸料の安いサブ空港の利用。5番目がインターネットでの航空券直販です。
日本の場合、この4番目と5番目がうまくいっていないんです。都市圏にサブ空港がなく、
主要空港を利用。航空券と宿泊を合わせたパック料金が依然安くて人気があり、代理店の割合が減らずに直販が売れない」
結果、ローコストになりきれず、それでも格安を保つために、人件費にしわ寄せが来ているという。
「ひとり育成するのに10年以上、2億円かかると言われるパイロットは手放せませんから待遇を下げられません。
整備士も国家資格や機種別のライセンスを取るために社内育成してますから価値が高い。
結果、地上職員か客室乗務員にしわ寄せが行ってしまうわけです」
最近は清掃業者を入れないのが常識で客室掃除もさせられるCA。それでも人気というから驚きだ。
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