米軍の新型輸送機MV22オスプレイが国内に配備され、各地で反発もある中、オスプレイのプラモデルが人気を集めている。
県内の模型店では、昨年夏ごろから入荷してもすぐ完売する状態が続く。国内に出回っているのはすべて輸入品だが、
国内配備の前から米軍の最新鋭輸送機に着目していた県内メーカーは、6月の発売を目指して開発を進めている。
「飛行機のハセガワ」で知られる模型メーカーハセガワ(焼津市)は、「いつか自衛隊がオスプレイを導入するかもしれない」と、
オスプレイの国内導入問題が浮上する数年前に目を付け、模型の開発に着手していた。
導入への反対運動など社会的な状況を考慮して開発を一時中断していたが、昨年10月に再開した。
同社営業部の枡本泰人次長は「オスプレイは外観だけでなく内部も構造がユニーク。
模型ファンには人気が出ると思う」と自信をのぞかせる。
飛行機の模型だけで2千点以上を置く沼津市の専門店「KitBox」は、実寸のオスプレイの48分の1と72分の1サイズを昨夏以降3〜4回仕入れた。
店長の奈木秀幸さん(58)は「なじみ客以外も来店し、入荷のたびに売り切れる」と話す。
オスプレイの運用が計画されているキャンプ富士がある御殿場市。市内の老舗模型店「日光無線御殿場店」は、
これまで仕入れた10個ほどを既に完売し、1月末以降は入荷待ちをしている。
オスプレイの模型はイタリアのメーカーが生産している。日本唯一の輸入代理店のタミヤ(静岡市駿河区)は
「増産を依頼しているが、追い付かない。社会問題に関心を持つきっかけになれば模型の役割も大きいと思う」(広報担当者)と対応に追われている。
オスプレイ 老朽化したCH46輸送ヘリコプターの後継機。回転翼の角度が変えられ、固定翼並みの飛行速度と垂直離着陸ができる。
昨年7月に岩国基地(山口県)に、その後普天間飛行場(沖縄県)に配備された。開発段階で事故が多発し、
安全性への不安から配備撤回を求める反対運動が各地で起きている。米軍の環境審査報告書には、
キャンプ富士で月2、3回の訓練をすることが記載されている。
静岡新聞社
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130226-00000006-at_s-l22 画像
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