【社説】朝鮮学校 理が通らぬ無償化外し(2月24日)

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14ハマグリのガソリン焼きφ ★
>>1のつづき)

 拉致被害者である横田めぐみさんの父親滋さんも「子どもに責任を負わせるのは筋違いだ」としている。

 核実験を受けて、朝鮮学校への補助を打ち切る動きが一部の自治体に出ている。存続が危ぶまれる学校もある。
これでは子どもたちの学ぶ権利が失われかねない。

 国内になぜ朝鮮学校が存在するのか。その歴史的経緯に思いを致すことを忘れてはなるまい。

 無償化から除外する動きに対し、10年には国連の人種差別撤廃委員会が「子どもの教育に差別的な影響を与える」
と懸念を表明している。

 今年1月、全国から政府に寄せられたパブリックコメント(意見公募)は、除外を支持する意見が約1万6千件だったのに
対し、反対も約1万4千件あった。反対の多さを重く受け止める必要がある。

 高校に当たる朝鮮高級学校は、札幌も含めて全国に10校あり、約1800人が学ぶ。北朝鮮籍に限らず、韓国籍の
生徒も多い。

 卒業生は日本のほとんどの大学で受験資格が認められており、大学卒業後、大半が国内で就職する。

 将来、日本社会に貢献する人材といっていい。

 政府は高校無償化の実際の効果として、高校中退の減少を挙げている。無償化が、学校教育に欠かせない重要施策
であることは明らかだ。

 こうした現状を踏まえ、政府には朝鮮学校の除外を見直すことを、あらためて求めたい。

(終わり)