中国で深刻な大気汚染が続くなか、国立環境研究所は、日本でも国の基準値を超える大気汚染物質が先月、最も多かった31日には国内の観測地点の3割を超える48か所で観測され、
中国など大陸からも流れてきた可能性が高いことが裏付けられたとする分析結果を発表しました。
車の排気ガスなどに含まれ、中国で深刻な大気汚染を引き起こしているPM2.5という極めて小さな粒子は、日本でも九州などで一時的に観測値が上昇し、中国の影響が指摘されていました。
茨城県つくば市の国立環境研究所が、国内で先月、PM2.5が国の基準値を超えた地点の数を調べたところ、最も多かった先月31日には全国の観測地点の31%に当たる48か所に上り、
福岡や大阪など西日本を中心に12の府県に及んでいました。
さらに当日の気象データなどからシミュレーションした結果、国立環境研究所はPM2.5は国内の大都市で発生したものだけでなく、中国など大陸で発生して日本まで流れてきたものが
加わった可能性が高いことが裏付けられたとしています。
国立環境研究所地域環境研究センターの大原利眞センター長は「日本国内で発生した汚染物質と大陸から越境してきた汚染物質がどんな割合なのかさらに分析したい」と話しています。
環境省は観測された数値について「直ちに健康に影響があるとは考えにくい」として冷静に対応するよう呼びかけています。
ソース NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130222/k10015698051000.html