★北九州市制、10日で50年 公害克服、環境産業を育成
門司、小倉、若松、八幡、戸畑の旧5市が合併して誕生した北九州市は10日、市制施行50年を迎える。
鉄鋼を中心とした製造業の街はかつて日本の高度成長期を支えて人口100万人を超えたが、
産業の衰退とともに97万1千人(2012年10月時点)に減少。
一方、高齢化率は25・5%(12年3月時点)と政令市で最も高く、「日本の縮図」とも言える課題を抱える。
北九州市は1963年2月10日に誕生。同年4月、九州初の政令市となった。
当時、八幡製鉄(現新日鉄住金)など市内の製造業の従業員は13万人いたが、現在は5万人。
産業振興や高齢化対策に加え、暴力団の関与が疑われる凶悪事件が続き、治安対策も求められている。
市長はこれまで計4人。
初代は故吉田法晴氏、67年に故谷伍平氏、87年に末吉興一氏、2007年に現在の北橋健治市長が就任した。
市は大気汚染など深刻な公害問題を克服する一方、環境産業に注力。
現在はアジアなどに上下水道技術を輸出する海外水ビジネス事業を進め「環境未来都市」を目指す。
10日の記念式典には、北橋市長らが出席して市の節目を祝い、市内各地で記念イベントがある。
=2013/02/10付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/347567