★憂楽帳:それでも投票を
こうも離合集散、合従連衡が続き、そのうえに「選挙後には政界再編」なんて言われると考え込んでしまう。政党とは何なのか。
「衆参国会議員が合わせて5人以上いるか、または直近の国政選挙で得票率が有効投票総数の2%以上に達した政治団体」が、
公職選挙法が定める政党の要件。郵政民営化の是非が問われ、「刺客」が流行語にもなった05年の衆院選を戦った政党は5党だった。
政権交代を決めた09年の前回衆院選に臨んだ政党は8。それが今度は14。7年前に比べるとほとんど3倍に増殖している。
公務員制度改革、消費税、原発。さまざまな政治課題を理由に分裂した。
この調子だと、有権者そっちのけで「新たな政治課題が生まれる度に新党」になりそう。うんざりだ。
でも、それでも投票には行きましょう。「これは」と思える候補者や政党がないかもしれないけれども。
67年前のおびただしい犠牲のうえに、初めて手にした民主主義とそれを支える選挙権。その権利を放棄するなんて、
無念のうちに亡くなった人々にも申し訳ない。【三森輝久】
毎日新聞 2012年11月24日 西部夕刊
http://mainichi.jp/opinion/news/20121124ddg041070008000c.html