フジテレビ「失敗の本質」を衝く “日枝長期政権”の弊害と3.11ショック
2012.11.19 07:00
長年、視聴率でトップを走ってきたフジテレビだが、今年は3位に甘んじている。
テレビ業界の“王者”は何を間違えたのか。24年間もの長期政権を維持してきた日枝会長の功罪をはじめ、
芸能プロとの関係、世の中の雰囲気の変化など、様々な角度から検証した。
視聴率3位転落 フジテレビはなぜ“時代遅れ”になったのか? から続く
「フジテレビの日枝久会長(74)は番組制作の現場経験がありません。
それだからか、売り上げにばかり興味を持っていて、視聴率に対しては『現場の責任』と言って
一歩引いた発言をしていましたし、以前、株主に『視聴率は落ちても売り上げは落ちていない』と胸を張っていたこともありました。
でも、さすがに第3位に落ちて、慌てているのではないでしょうか」(キー局元プロデューサー)
フジテレビは昨年、7年間続けていた視聴率3冠の座を日本テレビに奪われた。
それどころか今年に入り、テレビ朝日にまで抜かれて第3位に。
1982年に初めての視聴率3冠を獲って以来、過去30年間で経験したことのない事態である。
82年当時、日枝氏は編成局長という要職を務めており、88年に社長に就任。
その後、01年に現職に就き、都合24年もの長きにわたって、フジのトップの座に君臨している。
一昨年までの栄華も、昨年から始まった凋落も、彼の手腕によるところは大きいと言える。
(つづく)
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2057