十五番目の城楼から最後の城楼にかけての長城の壁の右横は、
崖というよりは絶壁であった。落ちれば命はない。
“なんということだ、知らずにえらい所にきてしまった”
私と中安はぞお〜っとしたとたん、先程の元氣もどこえやら、
“何があるかわからん”と先へ進もうにも足取りが重く、
慎重に慎重にゆっくりと足下を確認しながら歩いていった。すると、
ふいに私の顔が驚愕の色に変わり、立ち止まった。
はっきり言って、もうすこしでちびる所だった。道に穴が開いている。人一人くらい余裕ですぽ〜んと入る大きさの穴だ。
しかも、その穴には底が無い。穴からは、その下にある目も眩むような絶壁がよ〜〜〜く見える。
そして絶壁の表面の植物が風に揺れるのも、よ〜〜〜く見える。もう丸見えである。
コ〜〜〜〜〜ッという透き通った空氣音が聞こえてきそうな氣がする。
しかも、しかもである、ここには危険を示す看板の一つも無かったのだ。
石が落ちると、見事に吸い込まれるようにして落ちていく。
http://anjing999.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_4841.html 壮絶だなwwwwww